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第 1 章

Peer Web Services のインストール


この章では、Microsoft Peer Web Services for Windows NT Workstation をインストールする方法について説明します。

インストールに必要な作業は、インターネットまたはイントラネット (ローカル エリア ネットワークまたはワイド エリア ネットワーク) に Windows NT Server ベースのコンピュータを接続すること、Microsoft Peer Web Services ソフトウェアをインストールすること、および、ホーム ディレクトリを指定することです。この章ではこれらの作業について説明します。


重要    World Wide Web (WWW) 上およびインターネット上でパブリッシュ (情報の公開や配布、電子出版など) するには、インターネット サービス プロバイダ (ISP) に依頼してインターネットへの接続を行うことが必要になります。ISP からは、IP (インターネット プロトコル) アドレス、サブネット マスク、およびデフォルト ゲートウェイの IP アドレスが提供されます (デフォルト ゲートウェイとは、自分のコンピュータからインターネット トラフィックに対して通信先を指定するためのコンピュータのことです)。

章の最初 インストールの概要

Windows NT Workstation をインストールすれば、Windows NT Workstation CD-ROM から Peer Web Services をインストールできます。インターネットまたはイントラネットへの接続が既に済んでいる場合は、セットアップの設定の際にすべてデフォルトの設定を選ぶことができ、セットアップ完了後 HyperText Markup Language (HTML) 形式のコンテンツ ファイルを \Wwwroot フォルダに追加できます。これにより、ほかのユーザーは直ちにアクセスできるようになります。デフォルトの設定は、特に修正を加えることなく通常のパブリッシュ計画のシナリオに適合した設定になっています。

この章では、インストールに必要な条件と次の作業の方法について説明します。

インストールに必要な条件

Microsoft Peer Web Services のインストールに必要な条件を次に示します。

イントラネット上でパブリッシュするには、次の条件が必要です。

インターネット上でパブリッシュするには、次の条件が必要です。

Windows NT の設定チェックリストとセキュリティ チェックリスト

ネットワーク上で Web サーバーが操作できるように、Windows NT Workstation ネットワーク コンポーネントを設定する必要があります。Microsoft では、さらに Windows NT のデフォルトのセキュリティ設定を拡張して、他の Windows NT のセキュリティ手段を活用して、ユーザーがネットワーク上のコンピュータに干渉することを防ぐようにすることを推奨します。セキュリティに関する詳細については、「第 5 章 サイトを侵入者から守る」 を参照してください。

Windows NT 設定チェックリスト

ここで説明している設定作業は、すべて [コントロール パネル] の [ネットワーク] を使用して行ってください。

Windows NT セキュリティ チェックリスト

イントラネット、インターネットの情報をパブリッシュしているコンピュータのセキュリティを強化するために、いくつかの手順を実行することができます。以下のチェックリストの詳細については、「第 5 章 サイトを侵入者から守る」を参照してください。

ユーザー アカウント

NTFS ファイルのセキュリティ

他のネットワーク サービスの実行


警告   サービスのアンバインドは、好ましくない影響を及ぼす場合がありますので、必ずシステム管理者とともにチェックするようにしてください。

Peer Web Services をインストールする前に

Peer Web Services をインストールする前に、ほかのインターネット サービスを利用できないようにしてください。

コンピュータに、別のバージョンの File Transfer Protocol (FTP)、gopher、または World Wide Web (WWW) サービス (Windows NT に含まれる FTP サービスや Windows NT Resource Kit に含まれる European Microsoft Windows Academic Centre [EMWAC] サービスなど) がインストールされている場合は、Microsoft Peer Web Services をインストールする前にこれらのサービスを利用できないようにしてください。サービスを利用できなくするには、それぞれのマニュアルを参照してください。

管理者権限が必要

Peer Web Services のサービスをインストールするには、コンピュータに管理者権限でログオンする必要があります。また、サービスをインターネット サービス マネージャを利用してリモート コンピュータから設定する場合も、管理者権限が必要です。

インストール先フォルダ

デフォルトでは、Peer Web Services は、CD-ROM ディスクから C:\Winnt\System32\Inetsrv にインストールされます。デフォルトのディレクトリを変更する場合は、必ずドライブ名を含めたフルパスを入力してください。相対パスやドライブ名が省略されたパスを入力すると、セットアップ プログラムが正しく動作しない場合があります。

[すべて削除] ボタン

コンピュータから Peer Web Services の新しいバージョンをインストールする場合、[すべて削除] ボタンをクリックして、古いバージョンを削除してください。

イベント ログの利用

Peer Web Services を削除すると、イベント ログ内の PWS イベントを調べることができなくなります。

コンテンツ フォルダとファイル

セットアップの [すべて削除] ボタンは、すべての Peer Web Services プログラム ファイルを削除します。しかし、コンテンツ ファイルを不用意に削除してしまうことを防ぐために、ディレクトリ構造やコンテンツ ファイル、サンプル ファイルは削除しません。これらのフォルダとファイルを削除したい場合は、[すべて削除] のプロセスの完了後に Windows NT エクスプローラを使用して削除してください。

セットアップの際に 16 ビット ODBC ドライバを 32 ビットに変換する

システム上の 16 ビット Open Database Connectivity (ODBC) ドライバを参照するデータ ソースがある場合、セットアップ プログラムはそれらを探し出し、32 ビットに変換するかどうか問い合わせます。[はい] を選ぶと、これらのデータ ソースは 32 ビット ODBC ドライバを参照するように変換されます。


章の最初 Peer Web Services のインストール

ネットワーク接続を確立し、Windows NT Workstation を設定すれば、Microsoft Peer Web Services をインストールできます。

Peer Web Services をインストールするには、管理者権限でログオンする必要があります。また、インターネット サービス マネージャ を使って Peer Web Services を設定するには、ユーザー アカウントがターゲット コンピュータの Administrators グループのメンバーである必要があります。

Peer Web Services をインストールするには


さらに、Windows NT Workstation のコンパクト ディスクから直接 Peer Web Services をインストールすることもできます。

Peer Web Services のセットアップ プロセス

この節では、Peer Web Services のセットアップのプロセスの概要を説明します。

以上がインストールに必要な手順のすべてです。これで、インターネットまたはイントラネット上でパブリッシュする準備ができました。インターネット サービス マネージャは、設定を変更するとき以外は起動する必要はありません (設定を変更するときは、「第 3 章 Peer Web Services の設定と管理」) を参照してください。コントロール パネルの [サービス] アプレットを使って、パブリッシング サービスのインストールが成功したことを確認します。

IUSR_computername アカウント

セットアップは、IUSR_computername という名前の匿名のアカウントを自動的に作成します。このアカウントは、パスワードをランダムに生成し、[ローカル ログオン] の権限を持ちます。ドメイン コントローラでは、このアカウントがドメイン データベースに追加されます。このプロセスは、完全に自動的に行われます。インストールが完了した後は、インターネット サービス マネージャ内の [サービス] プロパティ シートからこのアカウントのユーザー名とパスワードを変更できます。ただし、新しいユーザー名とパスワードは Windows NT ユーザー マネージャ内の同じユーザー名とパスワードに一致している必要があります。

注意    Windows NT ユーザー マネージャ内の匿名ユーザー アカウント名 (IUSR_computername) を変更する場合、まったく新しいアカウントを作成するのではなく、IUSR_computername アカウントをコピーしてから、このアカウントに新しい名前とパスワードを指定することを推奨します。IUSR_computername アカウントをコピーすることによって、このアカウントに認められたすべての権限とユーザー権を確実に実行できます。それから、インターネット サービス マネージャで匿名ユーザー名とパスワードを変更し、ユーザー マネージャで作成された新しいユーザー名とパスワードと正確に同じ名前であることを確認します。

WWW、FTP、および gopher の各サービスは、匿名アクセスが許可されているときには、IUSR_computername ユーザー アカウントをデフォルトで使います。IUSR_computername の権利を設定するには、[ユーザー マネージャ] を使います。IUSR_computername の NTFS ドライブ上でのファイル権限を設定するには、Windows NT エクスプローラを使います。任意のインターネット サービスの匿名ログオンで使われるアカウントを変更するには、インターネット サービス マネージャの [プロパティ] メニューから [サービスのプロパティ] を選びます。


章の最初 情報のパブリッシュの方法

Microsoft Peer Web Services のインストールが完了し、動作するようになったら、 インターネット上またはイントラネット上でパブリッシュするための準備は完了です。Peer Web Services を使用すれば簡単に情報をパブリッシュすることができます。ファイルが HTML 形式であれば、それらを適切なホーム ディレクトリに追加するだけで済みます。たとえば、 WWW service を使用する Web ブラウザ に有効なファイルを作成するには、ファイルを Wwwroot フォルダに配置します。

コンテンツ ファイルの作成とパブリッシュの詳細については、「第 8 章 データやアプリケーションのパブリッシュ」 を参照してください。ISAPI を使ってプログラムを作成すれば、高度な対話形式のシステムを作成してパブリッシュすることもできます。

注意   Gopher サービスまたは File Transfer Protocol (FTP) サービスを使用することにより、ファイルを共有することができます。ユーザーは、Windows NT エクスプローラやコマンド プロンプトのように自由にファイルを扱うことができます。Gopher では、ブラウザに表示されるフォルダやファイルをカスタマイズすることができます。また、ファイル内にほかのサーバーへのリンクを含めることも可能です。FTP では、インターネットのユーザーとファイルの送受信を行うことができます。

リダイレクトされたネットワーク ディレクトリからのパブリッシュを行うには

FTP、gopher、および WWW の各サービスは、リダイレクトされたネットワーク ドライブ (つまり、ネットワーク共有フォルダに割り当てられたドライブ文字から) パブリッシュすることはできません。ネットワーク ドライブを使用するには、サーバー名とシェア名 (たとえば、\\Computername\Sharename\Wwwfiles) を使う必要があります。ネットワーク ドライブに接続するためにユーザー名とパスワードが必要な場合は、リモート ユーザーからのそのドライブへのアクセス要求は、匿名の IUSR_computername アカウントや指定した別のアカウントではなく、すべて指定されたユーザー名とパスワードで行われる必要があります。

この機能を利用する場合は、セキュリティの問題を注意深く考慮してください。リモート ユーザーは、ネットワークドライブに接続するために指定したユーザー名の権限を使って、ネットワーク ドライブに変更を加える可能性があります。

注意   Peer Web Services を使った場合、Peer Web Service サーバーと同じドメイン内や、信頼される側のドメイン内のネットワーク ドライブからしかパブリッシュできません。

Default.htm と Peer Web Services ホーム ページ

デフォルトでは、Default.htm という名前のファイルを当製品に付属するサンプル、ツール、デモンストレーションのホームページとして使います。Peer Web Services をインストールするときに、Web サーバーの Wwwroot フォルダにすでに Default.htm という名のファイルがあると、元からあったファイルは新しいファイルによって上書きされません。この結果として、Peer Web Services を実行したときに、サンプル ホームページやこのページが提供するリンクに直接アクセスできなくなります。

この場合、製品付属の Default.htm やこのファイルが提供するリンクを見るには、インターネット エクスプローラの [アドレス] ボックスに次に示す Uniform Resource Locator (URL) を入力してください。

http://computername/samples/default.htm

このコマンドにより、Wwwroot\Samples フォルダからファイル Default.htm がロードされます。

または、元からあった Default.htm の名前を変更するか、別のフォルダに移動させてから、ファイル Default.htm を Samples フォルダからコピーします。この方法では、製品付属の Default.htm が Web サーバーのホーム ページとなります。

Peer Web Services のインストールの試験方法

インターネット エクスプローラを使ってホーム ディレクトリ内のファイルを表示することにより、インストール作業を確認することができます。

インターネットに接続しているサーバーを試験するには

イントラネット上の Web サーバーを試験するには



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