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セットアップの時間短縮 (超時間半自己クローニング)

実験をするときなど、Windows NT を何度もセットアップするのは面倒なことです。 また、定期的にセットアップし直して環境をリセットしたい場合も、 なるべくならセットアップにかかる時間は短い方がいいものです。
ここでは、下の図の「第1段階」に相当する部分を簡単な作業に置き換えて、 セットアップに要する時間を少しでも短縮しようと試みます。

ただし、お使いのマシンの BIOS が非エミュレーションモードのブータブル CD 対応で、 しかも、8GB を超える大容量ハードディスクを使っていない場合は、 Windows NT CD-ROM のブータブル機能を使った方が速くなる場合がありますので、 状況に応じてこの選択肢も検討するといいでしょう。
ちなみに、ここで紹介する方法を実行することは、 基本的にお使いの環境が同一なら、 結果的にはフロッピーディスクや CD-ROM から通常のセットアップ方法を採るのと同じくクリーンインストールになるでしょう。


セットアップの全体 4.93KB gif 白黒
必要なもの 条件 準備 〜ブートディスクを作成します〜
  1. Windows NT でフォーマット(Windows 95 や Windows 98 でフォーマットしたものは不可)したフロッピーディスクを用意します。
  2. C 領域にある次のファイルをフロッピーディスクにそれぞれコピーします。
本編作業1(サンプルの採集)
  1. とりあえず、サンプルとなる Windows NT を Windows NT セットアップディスクからセットアップをします。 ただし、ここで最後までセットアップを完了してはいけません。 これから示す場面でセットアップを中断します。

    途中で、すでにインストールされている Windows NT を指摘され、 「新しくインストールするか」どうかを聞かれますが、 新しくインストールするように選択してください。(“N”の選択)

    セットアップを中断する場面
    画面表示: ここまでのセットアップは正常に終了しました。Enter キーを押してコンピュータを再起動してください。 コンピュータが再起動されるとセットアップが続行されます。
    と、表示されたとき。
    中断のポイント 5.14KB gif 16色

    ここで、Enter キーを押すと、再起動し、 セットアップ用に書き換えられた「boot.ini」が OS 選択の余地のない「timeout=0」に設定されているために、 強制的に新しい Windows NT のセットアップが始まります。 強制的にセットアップが行われないようにするために、 先ほど作成したブートディスクをあらかじめフロッピーディスクドライブに挿入して再起動させることで、 C 領域の「boot.ini」をバイパスし、元々インストールされている Windows NT が操作できる状態にします。 こうしてセットアップを中断させた上で次の作業に移ります。
  2. 再起動時に挿入しておいたブートディスクから普段使っている Windows NT を起動させたら、 先ほどまで新しく Windows NT をセットアップしようとしていた領域を参照してください。
    Windows NT をインストールするときに指定した Windows NT がインストールされるディレクトリ(フォルダ)である「WINNT」(デフォルト名)(86.2MB)があるはずです。
    これを、別領域かリムーバブルディスクへコピーします。
  3. これでサンプルの採集は終わりです。
本編作業2(セットアップ)
ハードディスクやリムーバブルディスクへコピーした「WINNT」などのファイルからのセットアップ方法です。
  1. セットアップしたい領域へ「WINNT」フォルダをコピーします。
  2. C 領域の「boot.ini」の中の「default」での起動の設定を、コピーした領域(これから Windows NT をセットアップしようとする領域)に設定します。 このとき、オリジナルの「boot.ini」はどこかにコピーしておき、すぐに元に戻せるようにしておきます。
    設定の記述方法はご自分の環境で作成された「boot.ini」や下記を参考に適宜設定してください。 変更した設定を保存するためには、「読みとり専用」属性を解除しておく必要があります。

    IDE ハードディスクまたは BIOS サポートの SCSI ハードディスク
    multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(2)\WINNT
    ハードディスク(コントローラー)0番(プライマリマスターディスクドライブ)の2つ目の領域から起動

    multi(0)disk(0)rdisk(1)partition(3)\WINNT
    ハードディスク(コントローラー)1番(プライマリスレーブディスクドライブ)の3つ目の領域から起動

    multi(0)disk(0)rdisk(2)partition(1)\WINNT
    ハードディスク(コントローラー)2番(セカンダリマスターディスクドライブ)の1つ目の領域から起動

    multi(0)disk(0)は通常、常に(0)
    rdisk( )には(0)から(3)が入る(dual-channel EIDE)

    BIOS サポートのない SCSI ハードディスク(C ルートに「Ntbootdd.sys」がある)
    scsi(W)disk(X)rdisk(Y)partition(Z)\WINNT
    (W)=SCSI コントローラー番号
    (X)=SCSI ID
    (Y)=SCSI 論理ユニット番号 (LUN) でほとんどいつも(0)
    (Z)=パーティション番号
    一応、SCSI ID と論理ユニット番号は、「コントロールパネル」→「SCSI アダプタ」→「(SCSI)プロパティ」→「設定タブ」で確認できる。 scsi 1.16KB gif 16色
    参考資料 : Microsoft Corporation “Microsoft Windows NT Workstation Resource Kit : Comprehensive resource guide and utilities for Windows NT Workstation Version 4.0” Microsoft Press , 1996 , p.691-692

  3. 「boot.ini」の設定を変えたら、再起動します。 「boot.ini」の設定が正しければ GUI に移ったところからのセットアップが続行されます。 (「名前」「CD キー」「パスワード」などの設定です)
    通常のセットアップに比べて若干の時間短縮と、入力の省略が期待できます。
    Windows NT のマニュアル「ファーストステップガイド」第6章「コンピュータに関する情報収集」のところから
    ここで正しく起動しない場合は、次回起動するときにあらかじめインストールされている Windows NT が起動するようにするか、 作成しておいたブートディスクから起動します。 正しくセットアップする領域を指定し直してやり直しです。

    僕の環境で、セットアップに慣れた状態だとセットアップに要する時間はおよそ12分でした。 (Windows NT が操作できるようになるまでの時間で、PnP や Service Pack をインストールする時間は含まれておりません)
おまけ(単純な発想でのセットアップ:クローニングサンプルの採集)
セットアップし直すのが、元と全く同じ条件の場合は、完全にセットアップを完了して、 プラグアンドプレイや Service Pack をインストールした状態をバックアップすることで、 次回のセットアップを完全に省略できます。 ハードディスクに「腐るほど」の空き領域がある場合や、 MO や CD-R 等の大容量メディアがある場合は、 アプリケーションをインストールした状態でバックアップすることで、 アプリケーションをインストールする時間をも省略できます。 ただし、これらのバックアップ方法は、潜んでいる問題の原因や問題をもバックアップするのでお薦めはしません。
なお、バックアップした環境と違う環境にはインストールしないでください。 たとえば、D 領域にインストールした環境をサンプルとしてバックアップしたにもかかわらず、 復元先は E 領域にするなどです。 レジストリの設定は元の環境での設定だということを念頭に置いてください。
バックアップする際は、他の Windows NT かファイルシステムが FAT の時は Windows 95 や Windows 98 でバックアップします。 現在操作している Windows NT で、その Windows NT をバックアップしようとしても、 コピーできないファイルが出てくるからです。
重ねて書きますが、この方法はお薦めしません。
セットアップ・β1版
1998.9.13

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