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ここでは、「ぱらだいす」のページの中で出てくるパソコン関係の用語を紹介します
NTFS (New Technology File System) 【NT】
NTFS とは、Windows NT 専用のファイルシステムのこと。
従来の FAT 16 などに比べると、格段に信頼性などが増している。
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NTFS の概要
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- 高い信頼性と機能性
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- 詳細なログ管理とトランザクション処理
- 管理情報の二重化
- 多彩なディスク管理 (ミラーセット・二重化・ボリュームセット・ストライプセット)
- ハードディスクの高速動作性
- ファイル単位での圧縮機能
- ファイル単位でのセキュリティ管理(アクセス権の設定やログとりなど)
など、かなりの長所が挙がる。
なかでもファイル単位または、ボリューム全体を圧縮してもほとんど速度低下は感じさせられない(実感)、
など今までの圧縮に対するイメージを覆すような機能がよいと思う。
1台のマシンに複数の OS を入れている場合は、Windows NT 以外の OS から NTFS でフォーマットされた領域は見えないので注意が必要だ。
他の OS から NTFS 領域を見ようとしても NTFS フォーマットの領域ごと存在すらしないことになってしまっているので、
まったく分からない。
これを受けて複数の領域を持っているマシンで NTFS 領域を作成する場合は
NTFS でフォーマットする領域はドライブの後ろの方にするのがよい。
なぜかというと、例えば、C:(いぬ) D:(ねこ) E:(かめ) F:(へび) G:(わに) (ボリュームラベル)の領域があるマシンで、
NTFS の領域を作成する場合、
仮に D 領域と E 領域を NTFS でフォーマットしたとすると、
NTFS 領域を見ることができない Windows 95 や Windows 98 などの、
他の OS を起動させてディスク構成をみたときに、D 領域以降のドライブ文字(C: D: ・・・)とボリュームラベル(いぬ・ねこ...)にズレが生じる。
Windows NT を操作しているとき
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Windows 95(98) を操作しているとき
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C:(いぬ) D:(ねこ) E:(かめ) F:(へび) G:(わに)
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C:(いぬ) D:(へび) E:(わに)
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NTFSでフォーマットされていることを表す
ほかの領域は FAT 16 でフォーマットされていることを表す
ドライブ文字の前よりを FAT 16 でフォーマットし、
後よりを NTFS でフォーマットすることによって、
Windows 95(98)から見たときは全体のドライブ数が NTFS を設定した領域の数だけ減るものの、
見えているドライブ文字とボリュームラベルは Windows NT と一致するので分かりやすい。
Windows NT を操作しているとき
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Windows 95(98) を操作しているとき
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C:(いぬ)D:(ねこ) E:(かめ) F:(へび) G:(わに)
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C:(いぬ) D:(ねこ) E:(かめ)
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NTFSでフォーマットされていることを表す
ほかの領域は FAT 16 でフォーマットされていることを表す
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トランザクション処理
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ディスクの書き込み時にログを取り、異常終了や不測の事態に陥っても正しくディスクの一貫性を保とうとする処理。
銀行のコンピュータの処理がこれにあたる。
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管理ファイルの二重化
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ハードディスクの中に記録されているデータの情報を管理する管理ファイルを二重に保存すること。
保存データは無傷でも、ファイル情報を記録した管理ファイルが壊れると保存データへアクセスすることができなくなる。
これを防ぐ意味がある。
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ミラーセット
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別のディスクにまったく同内容の予備データを作っていく方法のこと。
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ディスクコントローラーの二重化
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ハードディスクをコントロールするコントローラーが壊れるとディスクにアクセスできなくなる。
これを防ぐためにディスクコントローラーも二重化。
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ボリュームセット
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2つのディスクをフォーマットせずに1つのディスクに見せかけることもできる。
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ストライプセット
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データを1つのディスクに書き込まず、別のディスクに分散化させることによって高速化させる。
作業を計画的に分散化させて効率を上げるということ。
高速化と同時に信頼性も維持できるパリティ付きストライプセットもある。
パーティションサイズとクラスタサイズ※
Partition size
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Sectors per cluster
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Cluster size
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512 MB or less
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1
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512 bytes
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513 MB - 1024 MB (1GB)
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2
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1K
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1025 MB - 2048 MB (2GB)
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4
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2K
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2049 MB - 4096 MB (4GB)
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8
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4K
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4097 MB - 8192 MB (8GB)
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16
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8K
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8193 MB - 16,384 MB (16MB)
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32
|
16K
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16,385 - 32,768 MB
|
64
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32K
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>32,768 MB
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128
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64K
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※
Microsoft Corporation “Microsoft Windows NT Workstation Resource Kit : Comprehensive resource guide and utilities for Windows NT Workstation Version 4.0” Microsoft Press , 1996 , p.574
いくら、NTFS が高い性能を持っていても一つのマシンに複数の OS を入れていたのでは安全とは言い切れない。
というのは、他の OS が NTFS にアクセスできなくてもアクセスできなかった腹いせに NTFS の領域をハードディスク装置ごとフォーマットできるからだ。
また、NTFSDOS というツールを利用すれば、制限はあるものの MS-DOS や Windows 95 (98) から NTFS 領域へアクセスできる。
NTFS もアクセスツールや他の OS、また Windows NT セットアップがフォーマットしてくるのに対しては無力ということ。
できれば、他の OS との共存は避けたいところだ...
セクタとクラスタについて、富士通の FAT 16 と FAT 32 に関する説明ページで詳しく解説している。
FAT 32 (File Allocation Table 32) 【95 OSR2/98】
Windows 95 OEM Service Release 2 (OSR2) から一般的に使われだしたファイルシステム。
Windows 98 では標準装備されている。
ファイル情報を 32 ビットで管理することにより、
FAT 16 よりも管理できるクラスタの数が増えた。
その結果、1領域の最大設定容量が、
2GB から 2TB に増え、また、ディスクをより無駄なく効率よく使えるようになった。
Windows NT 4.0 ではサポートされていないので、NT 4.0 と Windows 95 OSR2 または Windows 98 を共存させる場合には注意が必要だ。
なお、次期 Windows NT(Windows 200x)では FAT 32 がサポートされる。
なお、FAT 16 と FAT 32 については、富士通のページで詳しく解説されている。
OEM 版 Windows 【NT/95/98】
OEM 版 Windows とは、
マイクロソフトがハードウェア会社に OEM 供給している Windows のこと。
大量に低価格でライセンスを与える代わりに、ハードウェア会社が全てのサポートを引き受けている。
だから、Windows 関係の質問もハードウェア会社にする旨の注意書きがある。
また、ハードウェア会社によっては OEM 版 Windows をそのまま提供するのではなく、
カスタマイズを行うこともある。
IDE
IDE とは、ハードディスク装置や CD-ROM ドライブ装置を接続するためのインターフェイスのこと。
コンパックとウェスタンディジタル社の提案した規格で、事実上 IBM 互換機パソコンの標準規格となっている。
接続可能な装置は2台までとなっている。一方をマスターもう一方をスレーブと呼ぶ。
IDE ではマスタースレーブあわせて2台までだったのに対し、IDE を拡張した規格である E-IDE では合計4台までとなっている。
現在の主流は E-IDE になっている。E-IDE はプライマリとセカンダリに分かれており、
プライマリ側に2台 (マスター、スレーブ)、セカンダリ側に2台 (マスター、スレーブ) の合計4台の IDE 機器が接続できる。
IDE も E-IDE も起動ドライブは (C:) プライマリのマスターになる。
IDE ハードディスクを増設したときにはまず、どのハードディスク装置から起動するのかを決める。
もともとセットされているハードディスク装置 (プライマリのマスタードライブ) から起動するのなら、
後から買った方のジャンパーの設定を「スレーブ側」にして接続すれば BIOS が認識してくれる。
ジャンパーの設定についてはたいていハードディスク装置本体に絵で示しているのでそれを参考にするとよい。
買ってきた状態ではたぶん「マスター」ドライブとしての設定になっている。
ここで、ジャンパーの設定が「マスター側」のままだと電源を入れても BIOS がエラーを知らせてくる。
買ってきた方 (新たに増設する方) のハードディスク装置から起動したい場合は、もともとセットされているデータをバックアップした上で、
ジャンパーの設定を「スレーブ側」に設定しなおし、後付のハードディスク装置を「マスタードライブ」として接続する。
ジャンパーの設定は、ハードディスクメーカーによって異なることがあるのでハードディスク装置にへばりつけてある絵で確認した方が無難。
領域分け 【DOS/95/98】
領域分けは、1台のハードディスク装置の領域 (パーティション) を分割することで、
見かけ上ハードディスク装置が増えたようになる。
例えば、1台の容量が 2GB のハードディスク装置を、
C: 1GB ・ D: 500MB ・ E: 500MB
と3つの領域に分割することもできる。
分割されたそれぞれの領域は独立して使用できる。
例えば、E 領域だけを別のファイルシステムでフォーマットして使うこともできる。
領域分けは、DOS の「FDISK」コマンドで行う。
ちなみに、Windows NT のコマンドプロンプト(DOS のエミュレーター)では FDISK のコマンドは存在しない。
GUI の「ディスクアドミニストレーター」で簡単に変更できるようになっている。
一般的に、スレーブドライブの領域を変えるには Windows 95(98)の DOS 窓 (MS-DOS プロンプト)でできるが、
プライマリのマスタードライブ (起動ドライブ)の領域を変えるときだけは Command Prompt Only (Starting Windows 95(98)... で F8 を押して選択)(純粋 DOS モード)、
または、「起動ディスク」から起動して行う。
一般的に領域分けをした後には、設定変更した各領域に対してフォーマットをする必要があるので、
領域分けの前に重要データの待避をする必要がある。
また、プライマリマスタードライブ(起動ドライブ)の領域を変えるときには「起動用ディスク」(アプリケーションの追加と削除)を必ず作成しておく必要がある。
特殊なソフトを使わない一般的な領域分けの方法
- まず、MS-DOSモード(必要に応じて「純粋 DOS モード」)にする。
- 領域を設定するためのコマンド「FDISK」を打ち込む。
- 「FDISK オプション」と表示されメニューが出るので、
5「現在のハードディスクドライブを変更」を選択し領域を分けるドライブを選択する。
(ハードディスクが1台しかない場合やマスタードライブの領域変更をする場合にはここの操作は不要)
- 3の「領域または論理 MS-DOS ドライブを削除」を選択
- その中にある3・2・1の項目の順に現在の状態を削除します。(設定されていない場合はここの操作は不要)
- 上記操作の結果「基本 MS-DOS 領域」がなくなっている状態で、
「FDISK オプション」(メニュー)から1の「MS-DOS 領域または論理 MS-DOS ドライブを作成」を選択。
- さらにその中にある選択項目「基本 MS-DOS 領域を作成」(1-1)を選択。割り当てられる容量と共に、
「全てを割り当てるか」と聞かれるので、「いいえ」を選択します。
その後、手動でここに割り当てる容量を指定します。
ここで割り当てた容量が、C 領域の容量となる。
- 次に、「拡張 MS-DOS 領域の作成」(1-2)を選択し、残りの容量全てを割り当てる。
- さらに、「拡張MS-DOS領域内に論理MS-DOSドライブを作成」(1-3)を選択し、
任意の容量を順次(何領域でも)割り当てていきます。
割り当てた順に、D 領域、E 領域・・・となる。
- 割り当てが終わったら、FDISK を終了し、
設定した領域に対して「通常フォーマット」をかける。
Windows 95 OSR2 や Windows 98 で FDISK コマンドを入力すると、
「大容量ディスクのサポート」(FAT 32 を使うか否か)について聞かれる。
Windows NT 4.0 と共存させる場合は基本的には否定しておくべき。
GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス)
GUI (Graphical User Interface)は、Windows 95 や Windows 98、また、Windows NT のように、
コンピュータを操作するときに、画面に表示されるメニューやアイコンを、
マウスなどのポインティングデバイスを使って視覚的に簡単に行えるようにした操作環境のこと。
一方、MS-DOS などのように、キーボードからコマンドやパラメータを入力する操作環境を、
CUI(Character User Interface)という。
コマンドを知らないとうまく操作できないのが難点。
スワップファイル
〜システムモニターの活用〜
【95/98】
物理メモリーが不足したときにはハードディスクを物理メモリーの代わりに使う。
物理メモリーが不足してくると Windows 95 (98) の場合は、デフォルト状態で X:\WINDOWS にある、
「Win386.swp」というファイルに予約領域を確保します。(搭載メモリー量によってはゼロの場合もあり得る)
さらにメモリーが必要になると、
この予約領域の中に実際にデータを書き込んで物理メモリーの代わりに使う。
x ナノ秒単位の物理メモリーに対して、x ミリ秒単位のハードディスクを物理メモリー代わりに使うので、
当然パフォーマンスは低下する。
これをふまえて、「Win386.swp」ファイルは、
できればより高速なハードディスク装置の中に作成するのが望ましい。
(Windows がインストールされている領域とは別領域に設定するのが望ましい)
スワップファイルの格納場所の設定変更は、
「システムのプロパティ」(マイコンピュータを右クリック・プロパティを選択)
→「パフォーマンス」→「仮想メモリ」と選択していく。
そして、「自動設定」にチェックが入っているのを「自分で設定する」に変えて、
移動先の領域を指定する。
Windows 95 や Windows 98 で、
スワップファイルなどのメモリーの状態を確認するには「システムモニター」を使う。
X:\WINDOWS\Sysmon.exe
または、「スタート」→「プログラム」→「アクセサリー」→「システムツール」→「システムモニター」
を選択。
「システムモニター」が起動したらまず、
- 「表示」→「数値表」を選択。
「数値表」を選択するのは、僕が気に入ってるから...(^^;
その人の好みなのでお好きなように...
- 次に、「オプション」→「グラフ」を選択し、出てきた「グラフを更新する間隔」の設定をいちばん「短く」する。(500m秒)
- つづいて、表示項目を設定する。
デフォルト状態では「カーネル」の項目から「プロセッサの使用率」だけが設定されている。
そこでまず、「項目の追加」→「メモリマネージャ」を選択し、メモリの追加項目を表示する。
追加すべき項目は、「空きメモリ」・「スワップファイルサイズ」・「使用中スワップファイルサイズ」。
- 空きメモリ
- 空いている物理メモリの量
- スワップファイルサイズ
- 予約されたスワップファイル用の領域
この時点では、スワップファイル用の領域をあらかじめ予約しているに過ぎないので、
パフォーマンスは落ちない。
- 使用中スワップファイル
- 実際に物理メモリー代わりに使われているハードディスク領域。パフォーマンスは落ちる。
「使用中スワップファイルサイズ」は「スワップファイルサイズ」を超えない。
ただし、お使いの Windows バージョンによって「スワップファイルサイズ」などの呼び名は変わっているので、
バージョンにあわせて設定する必要がある。
Pagefile.sys(仮想メモリ) 【NT】
Windows 95 や 98 で「スワップファイル(Win386.swp)」と呼ばれているものと、
似たような役割を果たす仮想メモリのこと。
Windows NT では「Pagefile.sys」というファイルが1つ以上存在し、
デフォルト状態では「搭載物理メモリサイズ+11MB」の領域があらかじめ確保されている。
このデフォルトサイズは、「システムのプロパティ」→「パフォーマンス」→「仮想メモリ」から変更できる。
断片化と最適化 【NT/95/98】
ハードディスクの記録の原則によって、
使っていくうちに一つのデータがハードディスク上の別々の場所へバラバラに記録されてしまうという現象が発生する。
これが「断片化」と呼ばれる現象だ。
断片化されたデータを読みとるには、
ハードディスク上のさまざまな場所にアクセスしなければならない。
このために、パフォーマンスが低下する。
この断片化によるパフォーマンスの低下を防ぐために、
別々の場所に散らばっているデータをまとめる作業が必要となる。
これが「最適化(デフラグ)」だ。
断片化が激しければ激しいほどデフラグに要する時間は多くかかる。
激しく断片化しないうちに、早めに最適化できるものならすべきだろう。
また、断片化しにくいようなハードディスクの領域設定をするなどの工夫も大切だ。
工夫の例
- インターネットのキャッシュファイルは、
激しく断片化する元となる。
そこで、インターネットのキャッシュ専用に、
独立した 100 MB 程度の領域を作成する。
- スワップファイル(Win386.swp)やページファイル(Pagefile.sys)のようなファイルサイズが変動するものも、
専用の領域を設定する。
さて、デフラグにも次のような欠点がある。
まず、システム属性のファイルや隠しファイル、
また、ページファイルなどはデータ移動の対象にはならない。(デフラグソフトによる場合もある)
従って、完全に断片化を解消できるというわけではない。
また、「最適化の失敗」ともいうべき、
データの損傷や欠落もごくまれに起こることがあるので超重要データの絡んだデフラグを行うときは注意が必要。
イベントビューアー 【NT】
Windows NT で発生した「お知らせ」「エラー」「警告」などを記録するプログラム。
「システムログ」「セキュリティログ」「アプリケーションログ」から成る。
記録される情報の種類には「情報」「警告」「エラー」があり、
「エラー」がもっとも深刻となる。
「システムログ」は、システム関係のイベントが記録される。
「情報」は、毎起動時に必ず記録(「Event log サービスが開始されました。」ほか)される。
プリンターの追加をしたときには「警告」が記録される。
「エラー」が記録されている場合は、
記録内容を参考に「エラー」が記録されないように問題を解決する。(試行錯誤する。)
「セキュリティログ」は、「監査」の設定をしている場合に、
あらかじめ指定したファイルなどへのアクセス等について記録する。
特定のユーザーのみを対象に監査することもできる。
下級ユーザーは、Administrator(s) の思いひとつで好きに監視されている恐れもある...(^^;
もちろん、Administrator(s) が「監査」ログをとっていなければ何も記録されない。
「監査」すると、多少のパフォーマンスが犠牲になるし、
ログファイルが肥大化するので、
特定のユーザーに対し、詳細にログを取っている可能性は低いと思われる。
およそ、重要ファイルやログオンの「失敗」程度ではないかと思われる。(素人の見解)
通常、下級ユーザーは「セキュリティログ」だけは参照できない。
「アプリケーションログ」はアプリケーションエラー(Dr.Watson 等)、
「Autochk」での実行結果(英語)、
インストールしている個々のアプリケーションが必要に応じて記録する。
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